「変な家」2巻 書評：新世代ホラーが描く異様な空間の謎

異様な「可能性」が浮かび上がる不動産ミステリー

「変な家」2巻は、新世代ホラー作家・雨穴の代表作をコミカライズしたシリーズの続編です。 前巻に引き続き、読者をぞくぞくさせる不気味な間取り図とその背後に潜む謎が描かれています。 「この家の住人は、いったいどんな人だったんだろう」という問いが、物語の核心に迫るきっかけとなります。

新たな間取り図と衝撃の事実

この巻で特に注目すべきは、「夫が家の住人に殺された」という女性・宮江柚希がもたらす“第2の間取り図”です。 設計士の栗原はこの新たな間取り図にも異様な点を見つけ出し、さらに深い謎に巻き込まれていきます。 読者は、この新たな間取り図から浮かび上がる恐ろしい「可能性」に息をのむことになるでしょう。

栗原の鋭い洞察力

栗原のキャラクターも、この巻でさらに魅力を増しています。 彼の鋭い洞察力と論理的な思考が、異常な間取り図の謎を解き明かしていく過程は圧巻です。 設計士としてのプロフェッショナルな視点が、物語に一層のリアリティを与えています。

宮江柚希の背景

宮江柚希という新たな登場人物も、この巻の見どころです。 彼女の過去や彼女が抱える悲劇が、物語に深みを加えます。 彼女の登場によって、物語は一層複雑で緊張感に満ちた展開を見せます。

監禁と殺人の疑惑

2巻では、監禁された子供が殺人を行っていた可能性が浮上します。 この衝撃的な事実が明らかになるにつれ、読者は家の中で何が起こっていたのかを推理する楽しさと恐怖を味わうことができます。 間取り図が示す恐怖と、それを解き明かす過程はスリリングで目が離せません。

動画1500万再生・原作70万部突破の理由

本作は動画1500万再生、原作70万部突破という驚異的な記録を打ち立てています。 その理由は、間取り図という日常的な要素を巧みにホラーに転じさせる斬新な発想と、それを支える緻密なストーリーテリングにあります。 読者は、一見普通の間取り図が実は恐怖の舞台となる驚きを楽しむことができます。

2024年春の映画化に期待

「変な家」は2024年春に映画化が予定されています。 この2巻の内容は、映画化に向けた期待を一層高めるものとなっています。 映画化によって、間取り図の謎と恐怖がどのように映像化されるのか、ファンの興味を引くこと間違いありません。

まとめ

「変な家」2巻は、不動産ミステリーというユニークなジャンルを舞台に、新たな間取り図とその背後に潜む恐怖を描いています。 設計士栗原の鋭い洞察力と、宮江柚希の悲劇的な背景が絡み合い、読者を物語の深みに引き込むこと間違いなしです。 監禁と殺人という衝撃的な事実が明らかになる過程はスリリングで、読者はページをめくる手が止まらなくなるでしょう。 動画1500万再生、原作70万部突破の実績を誇る本作は、2024年春の映画化に向けてますます注目を集めています。 ホラーファンのみならず、ミステリーファンにも強くおすすめできる一冊です。