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書評:恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。5―妹と結婚した片思い相手がなぜ今さら私のもとに?と思ったら―

天才肌の貴公子と孤独な元令嬢の師弟恋愛、待望の第5巻!

『恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。』の第5巻は、シリーズ累計35万部突破の人気ライトノベルシリーズが、再びその魅力を存分に発揮する一冊です。全編完全書き下ろしで、さらに電子書籍限定の書き下ろしSSも収録されています。この巻は、天才肌の貴公子ロイドと、孤独な元令嬢ウィステリアの師弟恋愛ファンタジーが、ますます深みを増して展開します。

物語の舞台と設定の変化

第5巻の冒頭では、ウィステリアとロイドが遂に「元の世界」に戻ってきます。この瞬間はシリーズを通じて待ち望んできたものです。異界の番人として過ごした時間から一転、かつての生活に戻る二人。しかし、この「元の世界」は、かつての彼らが知っていた世界とは異なり、様々な変化が起こっています。

ウィステリアの内面の葛藤

ウィステリアは、異界での経験から不老の身体を持つことになり、その身体に異変が生じ始めます。彼女の心の中には、異界での生活と現実世界との間で揺れる思いが存在します。死んだことにされている彼女が頼れる人は、限られた数の旧友や義父母のみ。彼女の孤独と葛藤が、読者の心を強く揺さぶります。

ロイドとのすれ違い

ロイドとウィステリアの関係もまた、この巻で一層複雑さを増します。二十三年という歳月が二人の間に立ちはだかり、互いに思い合うが故にすれ違うシーンは胸を締め付けられます。ロイドが王女との約束を守るためにウィステリアと別れることになる展開は、二人の関係に新たな試練をもたらします。

書き下ろし番外編とSSの魅力

本巻には、ファンに嬉しい書き下ろし番外編と電子書籍限定の書き下ろしSSも収録されています。番外編では、ウィステリアとロイドの師弟関係がさらに深く描かれ、二人の絆の強さが際立ちます。「その関係は師匠と弟子、あるいは」というタイトルのSSは、二人の過去と現在を繋ぐ物語であり、感動的なエピソードが詰まっています。

永野水貴ととよた瑣織のコンビネーション

本シリーズの成功には、永野水貴の深い物語作りと、とよた瑣織の美しいイラストが欠かせません。永野水貴の筆致は、巻を追うごとに洗練され、読者を引き込む力が増しています。とよた瑣織のイラストは、物語の壮大で重厚な世界観を見事に表現しており、読者の心を掴んで離しません。

第5巻の魅力と今後の期待

第5巻は、シリーズの中でも特に重要な転機となる巻です。ウィステリアとロイドの関係性が深まる一方で、新たな試練と変化が二人を待ち受けます。この巻を通じて、読者は彼らの成長と絆の強さを感じることができるでしょう。

シリーズ累計35万部を突破し、『このライトノベルがすごい!2024』(宝島社刊)で第1位を獲得した本作は、今後も目が離せません。次巻ではどのような展開が待ち受けているのか、ファンとしては待ち遠しい限りです。

『恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。』第5巻は、ファンタジーとロマンスが絶妙に絡み合う、心を揺さぶる作品です。興味深い展開と感動的なエピソードが詰まった本書を、ぜひ手に取ってみてください。

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