
「本を読んだはずなのに、数日たつと内容をほとんど覚えていない」
「ビジネス書を何冊も読んでいるのに、仕事に活かせている感じがしない」
そんな経験はないでしょうか。
羽田康祐さんの『インプット・アウトプットが10倍になる読書の方程式』は、速く読む方法や、たくさんの本を読む方法を教える本ではありません。
むしろ重視しているのは、
一冊の本から、どれだけ多くの学びを得られるか
ということです。
本書の中心になるのが、
「視点」と「法則」
という2つの考え方です。
本を読んで知識を覚えるだけではなく、
「この著者は何に注目しているのか」
「なぜ、そうなるのか」
まで考える。
そして、そこから自分なりの仮説や解決策へつなげていきます。
読みながら、
「これまでの読書は、ただ情報を集めていただけだったのかもしれない」
と少し反省しました。
一方で、これから本を読むときに見るべきところが増えたようで、読書が少し面白くなる予感もありました。
この記事では、『インプット・アウトプットが10倍になる読書の方程式』の内容を簡単に要約しながら、「10倍」とはどういう意味なのか、本書の核心である「視点×法則」、アウトプットや選書の考え方まで紹介します。
『インプット・アウトプットが10倍になる読書の方程式』とは?
『インプット・アウトプットが10倍になる読書の方程式』は、羽田康祐さんによる、ビジネス書の読み方を中心に扱った読書術の本です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | インプット・アウトプットが10倍になる読書の方程式 |
| 著者 | 羽田康祐 k_bird |
| 出版社 | フォレスト出版 |
| 発売日 | 2021年7月17日 |
| ページ数 | 272ページ |
| ジャンル | ビジネス・読書術 |
本書の特徴は、
「もっと速く読もう」「もっと多く読もう」という方向ではないこと
です。
読書量そのものを増やすよりも、一冊、一ページから得られる学びを増やす。
そして、その学びを自分の仕事や問題解決へつなげていく。
そのために、
- 視点読書
- 法則読書
- アウトプット
- 選書
といった方法が紹介されています。
本を開いてからの読み方だけではありません。
読む前にどんな本を選び、読みながら何を考え、読んだあと何を残すか。
そこまで含めて考える読書術です。
『読書の方程式』を一言で要約すると?
本書の中心にある考え方は、
視点 × 法則 = 自分なりの結論
と整理できます。
ここでいう「視点」は、
何を考えるべきなのか
という着目点です。
一方の「法則」は、
どのように考えるべきなのか
という、物事の因果関係やノウハウです。
本を読んで、
「なるほど」
「勉強になった」
で終わるのではありません。
著者が何を見ているのかを見つける。
なぜ、その結果になるのかを考える。
そして、
「自分の仕事ならどう使えるだろう」
と応用する。
この流れによって、本で得た知識を自分なりの仮説や解決策へ変えていきます。
タイトルの「10倍」とは何が10倍になるのか?
タイトルには、
「インプット・アウトプットが10倍になる」
とあります。
これを見ると、
「10倍速く読めるの?」
「10倍多く本を読めるの?」
と思うかもしれません。
しかし、本書の方向性は速読や多読とは違います。
何か一つの数値が文字どおり10倍になるというより、
一冊から得られる学びを増やし、その後のアウトプットにつなげていく
という考え方です。
つまり、
「月に10冊読む」
ことそのものよりも、
「読んだ一冊から何を残せたか」
を重視します。
そのため、
「とにかく年間100冊読みたい」
という人より、
「読んだ内容を仕事や発信へもっと活かしたい」
という人の方が、本書との相性はよいでしょう。
本書の核心は「視点×法則」
『読書の方程式』を理解するうえで、最も重要なのが「視点」と「法則」です。
「視点読書」|何を考えるべきかを増やす
普通に本を読むと、
「何が書いてあったか」
に注目しがちです。
しかし視点読書では、
「著者は何に注目しているのか」
を考えます。
たとえば営業の本を読んだとします。
表面だけを読めば、
「こう話せば売れる」
というテクニックが書かれているかもしれません。
そこで終わらず、
「なぜ著者は、そこに注目したのだろう」
と考えてみます。
顧客の不安なのか。
商品の違いなのか。
信頼関係なのか。
価格なのか。
同じ問題を見ていても、どこに注目するかによって答えは変わります。
本を読む目的を、
「答えを覚えること」から「見る場所を増やすこと」へ変える
のが、視点読書だと考えると分かりやすいです。
「法則読書」|どう考えるべきかを増やす
視点を見つけたら、次は、
「なぜ、そうなるのか」
を考えます。
本書でいう法則は、
「こういう条件では、こうなりやすい」という因果関係やノウハウ
です。
ある成功例を読んだときに、
「この方法をそのまま真似しよう」
だけでは終わりません。
なぜ、その方法で成果が出たのか。
どんな条件だったから成立したのか。
そこまで考えます。
方法の裏側にある関係まで理解できれば、
本に書かれた事例とは違う状況でも、
「自分の仕事でも応用できないだろうか」
と考えやすくなります。
知識をそのままコピーするのではなく、
別の場面でも使えるように考える読み方
です。
「視点×法則」で自分なりの仮説や解決策を作る
視点と法則は、別々に覚えるだけでは十分ではありません。
重要なのは、この2つを組み合わせることです。
何を見るべきなのか。
なぜ、そうなるのか。
その2つが分かることで、
「この問題なら、ここを見るべきでは?」
「この条件なら、こうなる可能性があるのでは?」
という自分なりの考えを作れるようになります。
つまり、本から「答え」をもらうのではありません。
本から考える材料を増やし、自分で答えを作る。
ここが、本書で特に重要なところだと思います。
読むだけでは成長しない、という指摘が刺さった
本書を読みながら痛感したのが、
本を読み終えただけで、学んだ気になってしまうことがある
ということでした。
私自身にも思い当たる節があります。
本を読む。
「いい本だった」と思う。
少し前向きな気持ちになる。
ところが数日後には内容を忘れ、行動もほとんど変わっていない。
それでは、読書そのものが目的になってしまいます。
本書では、文章をそのまま受け取るだけではなく、
「なぜ?」
「別の場面でも使える?」
「自分ならどう使う?」
と考えながら読むことが重要になります。
これまで、
「何冊読んだか」
を読書の成果として考えていた人ほど、少し見方が変わるかもしれません。
アウトプットは「出すこと」で終わらない
もう一つ印象に残ったのが、アウトプットについての考え方です。
アウトプットと聞くと、
SNSへ投稿する。
ブログを書く。
人に話す。
といったことを思い浮かべます。
もちろん、それらもアウトプットです。
しかし、自分の知識を外へ出すだけでは、相手に価値があるとは限りません。
誰に伝えるのか。
その人は何に困っているのか。
どう説明すれば分かりやすいのか。
そこまで考える必要があります。
この部分には深くうなずかされました。
自分が知っていることを並べるだけなら、自己満足で終わる可能性があります。
これはブログにもそのまま当てはまります。
「自分が何を書きたいか」
だけではなく、
「読者は何を知りたいのか」
を考える。
読書とアウトプットがつながる部分として、特に印象に残りました。
本を読む前の「選書」まで考える
読書術というと、
「本を開いてから、どう読むか」
に注目しがちです。
しかし本書では、本を選ぶ段階についても扱います。
どれほど優れた読書法を使っても、
今の自分には必要のない本。
難しすぎて理解できない本。
すでに知っている内容ばかりの本。
を選んでいれば、得られるものは限られます。
そこで、
「今の自分は何に困っているのか」
「この本から何を得たいのか」
を考えて本を選ぶ。
話題だから読むのではなく、目的から選ぶという考え方です。
本を読む時間そのものだけではなく、
どの本に時間を使うか
まで考えるところは、実践的だと感じました。
『読書の方程式』で気になったところ
本書の読み方を実践しようとすると、
視点を探す。
法則を考える。
自分ならどう使うか考える。
という作業が必要になります。
当然、ただ文章を読むより時間はかかります。
そのため、小説やエッセイを楽しむときまで、この読み方をする必要はないでしょう。
また、
「すぐ使える読書テクニックを数個だけ知りたい」
という人には、少し理屈が多いと感じる可能性もあります。
本書は、簡単な速読テクニックを覚える本というより、
ビジネス書をどう読むか、その考え方自体を変える本
です。
すべての本を同じ深さで読むのではなく、
「この一冊はしっかり学びたい」
と思った本で使う方が取り入れやすいでしょう。
『読書の方程式』がおすすめな人・合わないかもしれない人
本書は、次のような人におすすめしやすいです。
- ビジネス書を読んでも内容をすぐ忘れてしまう人
- 本を何冊も読んでいるのに成長実感が少ない人
- 本で得た知識を仕事へ活かしたい人
- ブログやSNSなどでアウトプットしている人
- 速読・多読より、一冊から深く学びたい人
- 自分で仮説や解決策を考える力を身につけたい人
一方で、
- 小説やエッセイを楽しむための読書法を探している人
- 短時間で大量の本を読みたい人
- 簡単な読書テクニックだけを知りたい人
- 読書を仕事や成長へつなげる必要を感じていない人
には、少し合わない可能性があります。
特に、
ビジネス書を「読んで終わり」にしたくない人
に向いている本です。
本を読んでも内容が残らない、仕事にうまく活かせないと感じている方は、『インプット・アウトプットが10倍になる読書の方程式』の書籍情報や読者レビューを確認してみてください。

まず1冊で試すなら、3つだけ意識してみる
ここからは、本書の内容をそのまま引用した手順ではありません。
本書の「視点×法則」という考え方を、実際の読書で試しやすいように本記事で3つに整理したものです。
まず一冊だけ、
① この著者は何に注目している?
② なぜ、そうなる?
③ 自分なら、どこで使える?
と考えながら読んでみます。
①が「視点」。
②が「法則」。
③が自分なりの仮説や応用です。
読み終えたとき、
「この本には何が書いてあった?」
だけではなく、
「自分は何に気づいて、何に使えると思った?」
まで答えられれば、読書から残るものは変わってくるはずです。
私自身も、本を読んで満足して終わっていた部分があっただけに、この3つは意識していきたいと思いました。
一緒に読みたい『今度こそなりたい自分になる!完コピ読書術』
「本を読んでも、なかなか行動が変わらない」という悩みが強い人には、『今度こそなりたい自分になる!完コピ読書術』も関連性があります。
『読書の方程式』では、
視点や法則を取り出し、自分なりの考えへつなげること
を重視します。
一方、『完コピ読書術』では、本から学んだ内容を実際の行動へ落とし込むことに重点があります。
アプローチは違いますが、
「本を読んで終わりにしたくない」
という目的は共通しています。
読書から考える力を伸ばしたいなら本書。
読んだ内容を実際の行動へつなげたいなら『完コピ読書術』。
そんな違いで読み分けてもよいでしょう。

まとめ|「何冊読んだか」より「何を残せたか」を考える本
『インプット・アウトプットが10倍になる読書の方程式』は、速読や多読をすすめる本ではありません。
大切なのは、
何を見るべきかを増やす。
なぜそうなるのかを考える。
そこから自分なりの答えを作る。
という読書です。
本を何冊読んでも、ほとんど何も残らなければもったいない。
一冊でも、その後の仕事や考え方に使えるものが残れば、読書の価値は変わります。
読み終えたあと、
「これまでの読書は情報収集だけで終わっていたかもしれない」
と少し反省すると同時に、
「次の本では、どんな視点や法則を見つけられるだろう」
と、これからの読書が少し楽しみになりました。
本を読んでいるのに成長実感がない。
知識を仕事や発信へもっと活かしたい。
そんな人が、自分の読書の仕方を見直すきっかけになる一冊だと思います。
『インプット・アウトプットが10倍になる読書の方程式』が気になった方は、書籍の詳細や読者レビューを確認してみてください。



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