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『十角館の殺人』感想・書評|衝撃の一行がすごい理由【ネタバレあり】

『十角館の殺人』感想・書評|衝撃の一行がすごい理由【ネタバレあり】

『十角館の殺人』について調べると、かなりの確率で目にする言葉があります。

「衝撃の一行」

です。

私も読む前からこの言葉を知っていたので、正直なところ、少し構えていました。

「そこまで言われる一行って、いったいどんなものなんだろう」

「期待しすぎて、逆にそれほど驚かなかったらどうしよう」

そんなことを考えながら読み始めたのを覚えています。

ところが、実際に読み終えてみると印象に残ったのは、その一行だけではありませんでした。

外部と切り離された孤島。
十角形という奇妙な館。
一人ずつ減っていく大学ミステリ研究会のメンバー。

そして、島で起きている出来事とは別に、本土側でも進んでいくもう一つの物語。

最初は別々に見えていたものが、最後には一つにつながっていきます。

読み終えて感じたのは、「すごいトリックだった」というよりも、

「自分は最初から、作者が見せたかったように物語を見ていたんだな」

という悔しさに近い感覚でした。

この記事では、前半ではネタバレを避けながら『十角館の殺人』のあらすじや実際に読んで感じた魅力を紹介します。

後半では、犯人や「衝撃の一行」の意味についても触れます。

これから読む方は、ネタバレ注意の見出しまでで止めてください。

『十角館の殺人』の基本情報

項目内容
作品名十角館の殺人
著者綾辻行人
ジャンル本格ミステリー
初刊1987年
シリーズ館シリーズ第1作
新装改訂版講談社文庫
ページ数512ページ

『十角館の殺人』は、綾辻行人さんのデビュー作であり、後に続く「館シリーズ」の第1作です。

発表されたのは1987年。

現在では「新本格ミステリ」を代表する作品の一つとして知られています。

館シリーズには、このあと『水車館の殺人』『迷路館の殺人』『人形館の殺人』『時計館の殺人』などが続きます。

私は「館シリーズ」という名前から、最初は建物そのものを使ったトリックが中心なのだろうと思っていました。

もちろん館は重要です。

ただ、シリーズを読んでいくと、それだけではないことが分かってきます。

「読者が何を当然だと思って読んでいるのか」。

そこまで含めて仕掛けが作られているところに、このシリーズのおもしろさがあります。

そして、その原点になっているのが『十角館の殺人』です。

『十角館の殺人』のあらすじ【ネタバレなし】

物語の舞台となるのは、十角形をした奇妙な館が建つ孤島「角島」。

そこを訪れるのが、大学ミステリ研究会に所属する7人の学生です。

彼らは本名ではなく、

「エラリイ」
「カー」
「ポウ」
「ルルウ」
「アガサ」
「オルツィ」
「ヴァン」

といった、有名な推理作家に由来するニックネームで互いを呼び合っています。

この時点で、いかにもミステリ好きの集まりという感じがします。

しかし、彼らが向かう角島では、半年前に凄惨な事件が起きていました。

島に建っていた青屋敷は炎上し、十角館を設計した建築家・中村青司もそこで死亡したとされています。

そんな場所へ、わざわざ合宿に出かける7人。

「ミステリ研究会らしい」と言えばそれまでですが、普通に考えればかなり不気味です。

そして島へ到着して間もなく、十角館で異変が起こります。

やがて、一人、また一人とメンバーが命を落としていきます。

島には簡単に助けを呼べる環境もありません。

では、犯人は誰なのか。

島にいるメンバーの中にいるのか。

それとも、半年前に死んだはずの中村青司と何か関係があるのか。

一方、本土側では、元ミステリ研究会の江南孝明のもとに奇妙な手紙が届きます。

ここから、本土でも過去の事件を追う動きが始まります。

孤島で進む連続殺人と、本土で進む過去の事件の調査。

この二つの物語が交互に描かれていくのが、『十角館の殺人』のおもしろさです。

『十角館の殺人』を読んだ感想【ネタバレなし】

読み始めて最初に感じたのは「誰が誰だっけ?」だった

名作ミステリーというと、最初から一気に引き込まれる作品を想像するかもしれません。

ただ、私の場合、『十角館の殺人』の序盤は少し違いました。

最初に感じたのは、

「あれ、この人は誰だったっけ?」

でした。

エラリイ、ポウ、カー、ルルウ……。

本名ではなく推理作家の名前で呼び合うので、読み始めたばかりのころは人物関係が頭に入りにくかったのです。

ここは、人によっては少し読みづらく感じると思います。

特に普段あまり本格ミステリーを読まない人なら、序盤で何度か登場人物を確認することになるかもしれません。

ただ、不思議なことに、事件が動き始めるとそれほど気にならなくなりました。

「次は誰が狙われるのか」

「この人物は本当に信用できるのか」

というほうが気になってくるからです。

最初に少し入りづらいからといって、そこで読むのをやめてしまうのはもったいない作品です。

孤島と十角館の組み合わせがやはり怖い

『十角館の殺人』を読んでいて好きだったのが、やはり舞台設定です。

逃げ場のない島。

外部との連絡が難しい。

そこに建つ、十角形の奇妙な館。

そして、その場所で一人ずつ人が死んでいく。

文字だけで並べると、かなり王道のクローズドサークルです。

だからこそ、安心して怖がれます。

外から犯人が突然やってきたと考えるより、

「この中の誰かが犯人なのではないか」

と思ってしまう。

その瞬間から、何気ない会話まで怪しく見えてきます。

さっきまで一緒に食事をしていた相手を疑う。

仲間が死んでも、その悲しみより先に「犯人かもしれない」と考えてしまう。

人数が減れば減るほど犯人候補も少なくなるはずなのに、なぜか安心するどころか息苦しくなっていきます。

私はこの「少しずつ逃げ場がなくなる感じ」が、『十角館の殺人』の大きな魅力だと思いました。

島だけでなく「本土側」があるから先を読みたくなる

もう一つ印象に残ったのが、島と本土を行き来する構成です。

孤島だけを舞台にしても、十分一冊のミステリーとして成立したと思います。

それでも作者は、本土側の物語を同時に進めています。

最初は、

「こちらの話は何につながるんだろう」

と感じました。

島では人が死んでいる。

一方、本土では過去の事件について調べている。

当然、どこかで二つの話がつながるはずです。

しかし、その接点がなかなか見えてきません。

この距離感が絶妙でした。

島で事件が起きれば島の続きを読みたい。

ところが本土の章へ移る。

今度は本土側で新しい事実が分かり、その続きが気になる。

するとまた島へ戻る。

うまく先を読まされてしまいます。

そして、この「島と本土は別々に進んでいる」という感覚そのものが重要だったことに、あとになって気づくことになります。

「衝撃の一行」を知らずに読めるなら、そのほうがいい

『十角館の殺人』は「衝撃の一行」があまりにも有名です。

私のように、その存在だけは知った状態で読む人も多いでしょう。

それでも楽しめます。

ただ、もしまだ何も知らないのであれば、それ以上調べないことをおすすめします。

犯人はもちろん、

「どんな種類のトリックなのか」

「どこで驚くのか」

についても知らないほうがいいです。

ミステリーを検索すると、Googleの検索結果やSNSの投稿だけで思わぬネタバレを踏むことがあります。

『十角館の殺人』については特に、それがもったいない作品です。

有名な「衝撃の一行」は、派手な説明が何ページも続いて明らかになるものではありません。

本当に、ごく短い言葉です。

それを読んだ瞬間、

「え?」

となる。

少し前を読み返す。

そして、

「そういうことだったのか」

と、それまで頭の中に作っていた人物関係が崩れます。

この感覚こそ、文章で読むミステリーのおもしろさだと思います。

『十角館の殺人』は「衝撃の一行」だけの小説ではない

ただ、一つ言っておきたいのは、『十角館の殺人』を「衝撃の一行だけがすごい作品」として読むのは、少しもったいないということです。

確かに、そこは最大の見せ場です。

でも、その一行が成立するためには、それ以前の何百ページもの積み重ねが必要です。

登場人物の呼び方。

島と本土を交互に描く構成。

読者が無意識に「こういうことだろう」と考えてしまう情報の置き方。

一つひとつを見ると、それほど派手ではありません。

ところが、それらが最後につながります。

私はここに『十角館の殺人』の本当のうまさがあると思いました。

「すごいトリックを思いついたから驚かせた」というより、

読者自身に間違った世界を自然に作らせている。

だから、真相を知ったときに「騙された」というより、「自分で勝手にそう思い込んでいた」という感覚になるのです。

今読むと少し古さを感じるところもある

名作だからといって、すべてを褒める必要はないと思います。

『十角館の殺人』は1987年に発表された作品なので、現在読むと時代を感じるところはあります。

特に連絡手段です。

今ならスマートフォンがあります。

孤島で何か起きても、電波さえ届けば電話もできますし、メッセージも送れます。

GPSやSNSもあります。

そう考えると、現代では同じ状況を作るだけでもかなり難しいでしょう。

また、登場人物も「人物の内面をじっくり描く」というより、ミステリーを成立させるための役割が比較的強く感じられます。

そのため、

「登場人物に感情移入したい」

「人間ドラマを中心に読みたい」

という人には、少し淡白に感じるかもしれません。

反対に、

「犯人を当てたい」

「作者との知恵比べを楽しみたい」

「最後にひっくり返されたい」

という人には、かなり相性のいい作品です。

トリックそのものについては、今読んでも十分に楽しめました。

『十角館の殺人』はこんな人におすすめ

『十角館の殺人』を特におすすめしたいのは、次のような人です。

  • 本格ミステリーを読んでみたい
  • クローズドサークルが好き
  • どんでん返しのある作品が好き
  • 犯人を予想しながら読むのが好き
  • 読み終えたあとに伏線を確認したくなる小説が好き
  • 綾辻行人の館シリーズを読んでみたい

反対に、

  • 人間ドラマを最優先したい
  • キャラクターに強く感情移入したい
  • 殺人事件が続く作品が苦手
  • 序盤からテンポよく話が動かないと読みづらい

という人は、少し好みが分かれるかもしれません。

「有名だから誰が読んでも絶対おもしろい」という言い方はしたくありません。

ただ、本格ミステリーというジャンルを一度しっかり味わってみたいのであれば、読んで損はない一冊だと思います。

館シリーズを読むなら『十角館の殺人』からがおすすめ

綾辻行人さんの館シリーズには多くの作品があります。

どこから読めばいいのか迷うかもしれませんが、初めてなら私は『十角館の殺人』からでいいと思います。

むしろ、第1作から順番に読むほうがおすすめです。

シリーズを通して登場する人物や、中村青司が設計した奇妙な館という共通点があるからです。

何より、『十角館の殺人』を読んで、

「館シリーズっておもしろいかもしれない」

と思えたなら、そのまま『水車館の殺人』へ進めます。

そのあと『迷路館の殺人』『人形館の殺人』『時計館の殺人』と読み進めていくと、館ごとの違いも楽しめるようになります。

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まだ読んでいない方は、ここから先へ進む前に一度本編を読んでみてください。『十角館の殺人』は、真相を知らない状態で読める最初の一回がもっとも貴重です。

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『十角館の殺人』を重大な【ネタバレあり】で考察

ここから先では、『十角館の殺人』の犯人、トリック、動機、「衝撃の一行」の意味について触れます。

未読の方は、ここで読むのを止めてください。

真相を知った状態でも作品を楽しむことはできますが、最初に読んだときの驚きだけは取り戻せません。


『十角館の殺人』の真犯人とトリックを考察【ネタバレあり】

『十角館の殺人』最大の仕掛けは、

本土にいる守須恭一と、角島にいる「ヴァン」が同一人物だった

ということです。

これを知った瞬間が、私にとって一番「やられた」と感じたところでした。

それまで頭の中では、

島にはヴァンがいる。

本土には守須がいる。

当然のように別人として考えていました。

しかし、よく考えれば、作者が「別人である」と明言したわけではありません。

読者がそう思い込んでいただけです。

島ではメンバーをニックネームで呼び、本土では本名で呼ぶ。

ただそれだけ。

文章として嘘を書いているわけではないのに、読者の頭の中では自然と二人の人物が出来上がってしまいます。

ここが本当に巧妙です。

「衝撃の一行」はなぜこれほどすごいのか

有名な「衝撃の一行」は、守須のミステリ研究会での呼び名が「ヴァン・ダイン」であることが明らかになる場面です。

重要なのは、文章自体が長いわけではないことです。

犯人について何ページも説明されるわけではありません。

守須とヴァンが同じ人物だった。

それが分かっただけで、それまで読んできた物語が一気に組み替わります。

私はここが『十角館の殺人』の一番おもしろいところだと思います。

普通のミステリーなら、

「この証拠があるから犯人はAだ」

という形で真相へ近づいていきます。

ところが『十角館の殺人』の場合、

犯人が分かった瞬間に、それまでの物語の読み方まで間違っていたことに気づく。

事件の真相だけではなく、「自分が読んでいた物語の構造」までひっくり返されるのです。

ちなみに、よく「最後の一行」と紹介されることがありますが、有名な「衝撃の一行」は小説そのものの最終行ではありません。

この点は検索していて混同しやすいところです。

なぜ真相に気づけなかったのか

読み終えてから振り返ると、

「気づけたんじゃないか」

と思ってしまいます。

でも、初読ではなかなか気づけません。

理由の一つは、先ほども触れた呼び名です。

島では「ヴァン」。

本土では「守須」。

名前が違うだけなのですが、小説を読んでいる側は、名前が違えば自然と別人として頭の中に登録します。

さらに厄介なのが、島と本土の章が交互に置かれていることです。

島で起きた出来事。

その次に本土。

また島。

この並びを見ると、普通は「同じ時間帯に二つの場所で物語が進んでいる」と考えます。

ところが実際には、その時間認識にもズレがあります。

作者は「同時進行です」と言っていない。

ここでも読者が勝手に補っているのです。

読み返してみると、

「嘘は書いていないんだな」

と思わされます。

ここが悔しい。

そして同時に、おもしろい。

犯人の動機を知ると、単なる知能犯には見えなくなる

守須が事件を起こした背景には、中村千織の死があります。

千織はミステリ研究会に所属していた女性で、守須とは密かに交際していました。

その千織が、研究会の飲み会をきっかけに命を落とします。

守須は、その場にいたメンバーたちに千織の死の責任があると考えます。

そして復讐のために、角島での連続殺人を計画します。

ここについては、読んでいて少し複雑な気持ちになりました。

恋人を失った悲しみや怒りそのものは分かります。

ただ、それが複数の人間を計画的に殺す理由になるのかと言われれば、当然そうではありません。

しかも守須は、その場の感情だけで人を殺したわけではありません。

時間をかけて準備し、守須とヴァンを別人だと思わせたまま、最後にはエラリイが犯人だったように見える状況まで作っています。

トリックだけを見ると非常に知的です。

しかし、その知性が復讐のためだけに使われている。

そこに守須という人物の怖さを感じました。

読み返したくなるのは「伏線を探したい」から

『十角館の殺人』を読み終えると、冒頭へ戻りたくなります。

「伏線を全部見つけてやろう」

という気持ちになるからです。

一度真相を知ってしまえば、ヴァンを見る目は完全に変わります。

初読では、

「この人も被害者候補の一人」

として読んでいた場面が、

二回目には、

「このとき何を考えていたんだろう」

「ここで何を準備していたんだろう」

という読み方に変わります。

本土側の守須についても同じです。

一度目は事件について意見を述べる一人の人物。

二度目は、

「全部知っている人間が、知らないふりをして話している」

ことになります。

同じ文章なのに意味が変わる。

私は、ここまで「再読する意味」がはっきりしているミステリーも珍しいと思います。

犯人に共感できるかというと、私は難しかった

守須の動機が明らかになると、人によっては「悲しい復讐劇」と感じるかもしれません。

ただ、私は完全には共感できませんでした。

千織を失った苦しみは想像できます。

それでも、事件に関わった人間をすべて同じ重さで裁き、自分の手で命を奪っていくところには、やはり危うさを感じます。

守須の中では、

「千織を死なせた人間」

という一つの括りになってしまったのでしょう。

相手一人ひとりが何を考えていたのか。

誰にどれほど責任があったのか。

そうした違いを考える余地がなくなっています。

だからこそ、これは単なる「恋人のための復讐」ではなく、一人の人間が悲しみと怒りに飲み込まれていく物語として読むこともできます。

トリックの鮮やかさに目を奪われますが、動機まで考えると、後味は決して爽快ではありません。

最後の「瓶」が残す余韻も好きだった

そして個人的に忘れたくないのが、物語の最後に出てくる瓶です。

守須は、自分の犯行計画を書いたものを瓶に入れ、海へ流しています。

それが巡り巡って、自分の前へ戻ってくる。

ここには、論理だけでは説明できない偶然があります。

本格ミステリーなので、それまでの事件については論理的に説明されます。

ところが最後の最後に、偶然とも運命とも言える出来事が起こります。

そして守須自身が、それを一つの「審判」のように受け取る。

私は、この終わり方がかなり印象に残りました。

完璧な計画を立て、人間を騙し続けた人物が、最後には自分ではコントロールできない偶然によって裁かれる方向へ進んでいく。

「犯人が捕まりました。事件解決です」

という終わり方より、ずっと『十角館の殺人』らしいと思います。

『十角館の殺人』を5段階で評価するなら

あくまで個人的な評価ですが、私なら次のようになります。

項目評価
ストーリー★★★★☆
トリック★★★★★
驚き★★★★★
読みやすさ★★★★☆
キャラクター★★★☆☆
舞台設定★★★★★
再読したくなる度★★★★★

特に高く評価したいのは、トリックと再読性です。

反対に、人物一人ひとりの心理を深く描いた小説を期待すると、少し物足りなく感じるかもしれません。

ただし、本格ミステリーとして「読者を騙す」ことに関しては、今読んでも十分に強烈です。

まとめ|『十角館の殺人』は「衝撃の一行」までの積み重ねがおもしろい

『十角館の殺人』について語ると、どうしても「衝撃の一行」に注目が集まります。

私も読む前は、

「その一行を読むための小説なのかな」

くらいに思っていました。

でも、読み終えると少し印象が変わりました。

すごいのは一行そのものではありません。

読者がその一行に騙されるように、それまで何百ページもかけて認識を作られていること。

そこがおもしろいのです。

島と本土。

ヴァンと守須。

同時に進んでいると思っていた時間。

それらを「当然そうだろう」と受け入れていたのは、ほかでもない読者自身でした。

だから真相を知ったときに悔しい。

そして、もう一度読みたくなる。

1987年に発表された作品ですが、今も『十角館の殺人』が本格ミステリーの代表作として読まれている理由は、実際に最後まで読めばよく分かります。

これから館シリーズを読むのであれば、まずはこの一冊から始めてみてください。

そして読み終わったら、そのまま第2作『水車館の殺人』へ。

十角館とはまったく違う館が待っています。

次に読むならこちら|綾辻行人『水車館の殺人』感想・書評

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館シリーズを読み進めている方は、シリーズの中でも少し異色な『びっくり館の殺人』の感想も紹介しています。

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